Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all 
      
    
名前
       wctomb - ワイド文字をマルチバイト列に変換する。
書式
       #include <stdlib.h>
       int wctomb(char *s, wchar_t wc);
説明
       s が NULL でなければ、 wctomb()  関数はワイド文字 wc を マルチバイト表現に変換して s の指す文字配列に格納
       する。  同時に wctomb 関数のみが使用する静的で名前のないシフト状態を更新する。 この関数はマルチバイト表現
       の長さ、すなわち s に書き込まれた バイト数を返す。
       プログラマーは s に少なくとも MB_CUR_MAX バイトの空きがあることを保証しなければならない。
       s が NULL ならば、 wctomb()  関数は自分のみが使用するシフト状態を  初期状態に戻して、文字符号がシフト状態
       に依存しているならばゼロ以外を シフト状態に依存しない場合にはゼロを返す。
返り値
       s が NULL でない場合 wctomb()  関数はバイト配列 s に 書き込まれたバイト数を返す。wc が(現在のロケールにお
       いて)  マルチバイト列で表現できない場合には -1 を返す。
       s  が NULL の場合 wctomb()  関数は文字符号がシフト状態に 依存している場合にはゼロ以外、シフト状態に依存し
       ない場合はゼロを返す。
属性
       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
       ┌──────────────────┬───────────────┬────────────────┐
       │ インターフェース │ 属性          │ 値             │
       ├──────────────────┼───────────────┼────────────────┤
       │ wctomb()         │ Thread safety │ MT-Unsafe race │
       └──────────────────┴───────────────┴────────────────┘
準拠
       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C99.
注意
       wctomb()  関数の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存している。
       wcrtomb(3)  関数は同じ機能のより良いインターフェースを提供する。
関連項目
       MB_CUR_MAX(3), mblen(3), mbstowcs(3), mbtowc(3), wcrtomb(3), wcstombs(3)
この文書について
       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10  の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
GNU                                                2015-08-08                                          WCTOMB(3)